カンボジアで働く予定の外国人は有効なEクラスビザを取得しなければなりません。これは、労働職業訓練省(MLVT)が発行している労働許可証と雇用カードとともに、「ビジネス」や「普通」ビザとして知られています。
外国人申請者は以下の要件を満たしている必要があります。
・雇用主から労働の要請があり、カンボジアの外国人雇用の規制を遵守している
・カンボジアに合法的に入国している
・パスポートの有効期限の残りが6ヶ月以上
・カンボジアに駐在する権利がある
・仕事に耐えうるだけの健康状態である
・伝染病に感染していない
この記事では、カンボジアで雇用関係のビザと労働許可証の点で外国人が知っておくべきことを説明します。
Eクラスビザの取得
カンボジアに滞在する外国人で、長期の滞在を希望する人は、Eクラスビザを取得する必要があります。このビザは30日間有効です。内務省の移民局へ申請書を提出することで、1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月の期間で延長することができ、最長で1年延長できます。
6ヶ月と12ヶ月のビザは、カンボジアへのマルチエントリーが可能となっていますが、1ヶ月と3ヶ月のビザはシングルエントリーとなっています。
外国人がEクラスビザを延長するには
・パスポートの有効期限の残りが6ヶ月以上
・パスポートの空白のページ
・パスポートサイズの写真
・更新料(米ドル)
以上が必要です。
ブルネイ、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナムのパスポート保有者は、30日以内の滞在であればEクラスビザは免除されます。
2016年9月、カンボジアはカテゴリー別のEクラスビザを導入しました。EB(ビジネス)、EP(プロポーザル)、EG(一般)、ER(退役)、ES(学生)、ET(技術者)があります。
EBビザ
EBビザは、カンボジアで働く外国人に対して発行されているEクラスビザの中で、最も一般的なビザです。このビザは、カンボジアで働く外国人、ビジネスを始めたい人、フリーランス、外国人被雇用者の就労しないパートナー、遺児やその他1ヶ月以上カンボジアに滞在したい外国人に対して発行されます。
労働許可証を得るための必要条件であるにも関わらず、EBビザ単独では労働の権利を保証されません。
カンボジアで外国人が合法的に雇用されるには、雇用主から労働許可証と雇用カードを取得しなければなりません。
労働許可証の取得
労働許可証は労働局によって発行され、外国人がカンボジアで合法的に働く許可を出しています。
全てのビジネスオーナーやカンボジアで働いて一定の収入を得る外国人は、雇用主から有効な労働許可証を取得しなければなりません。収入のないボランティア、外国政府の職員、外交官、NGO職員、国内で雇用されている家事手伝いは、労働許可証の取得を免除されます。
労働許可証は1年間有効で、1年のうちいつ発行されたかは関係なく、12月31日がその年の有効期限となります。更新の申請はMLVTで、1月1日から3月30日の間で行わなければなりません。
更新の遅延や新たに労働許可証を取得する場合は、125米ドルがかかります。
雇用カード
雇用カードは労働許可証とは別物で、カンボジアでの雇用履歴を記録するためのものです。労働許可証と同じように、雇用カードの有効期限も1年間となっており、毎年3月末までに更新する必要があります。
労働許可証と雇用カードの申請
労働許可証と雇用カードの申請書は、外国人労働者に代わって、雇用先の企業によって作成されMOIに提出されます。しかし、企業(海外国内ともに)は割り当て制度によって雇える外国人の人数に規制があります。
労働法によると、外国人を雇う企業はMLVTの割り当て制度に申請する必要があります。この制度では、外国人労働者が企業の労働者全体の10%を超えなことを規定しています。この定員は、特殊技術など現在のカンボジアでは確保が難しい労働者を雇用する場合に、MLVTの裁量で増員になることもあります。
企業や雇用主が必要な書類:
・会社印がある会社設立証明書
・登録されている会社の住所
・会社印がある税特許
・外国人雇用の割り当ての承認
・商業省の承認
・会社の基本定款
被雇用者が必要な書類:
・MOIが発行した申請書3セット
・有効なビザとパスポートのコピー
・写真(4×6)3枚
・健康診断書
・雇用主からの労働契約書
EPビザ
EPビザはカンボジアで職を探しているまたは起業しようとしている外国人に対して、Eクラスビザで許可されている30日の滞在終了後に発行されます。
EPビザは最長で3ヶ月まで延長できます。この3ヶ月で仕事を得られなかった外国人は、それ以上カンボジアに滞在することはできません。
ESビザ
ESビザはカンボジアの学校や大学に通う学生に対して発行されます。延長期間については定められていません。
おすすめ
カンボジアは労働ビザを取るにあたり、ハードルの低い国であるといえます。しかし、不法移民、不法労働者の増加により、政府は外国人労働者に対する労働許可証の必要条件を厳しくしています。
労働許可証を持たずに働いた場合は、年額100米ドルの罰金または禁固3ヶ月となり、国外追放の対象になることもあります。
このような状況を避けるためにも、労働ビザ、労働許可証を発行してくれる企業を見つけ、雇用カードを取得するのが賢明です。